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2004年3月14日

「シャーロックホームズの冒険」第2巻

シャーロックホームズの冒険 第2巻■2001.6.25 ハピネット・ピクチャーズ 3,800円


海軍条約事件 The Naval Treaty
■スタッフ
監督:アラン・グリント
脚本:ジェレミー・ポール
ゲスト:デビット・グィリム(樋浦勉)/アリソン・スキルベック(宗形智子)

「この薔薇の何と美しいことか…」
絶望の淵に沈んだワトスンの友人に、薔薇を手にしたホームズは語る。花の美しさこそ神の存在している証。なればこそ、われらは花に希望を託して生きているのです、と…

■紹介
秘密裏に結ばれた海軍条約の文書を、ほんの一時、部屋を空けた隙に何者かに盗まれてしまった書記官フィルブスは事の重大さに病床に伏す。解決の依頼を受けたホームズは、盗難のいきさつと、フェルブスがかつぎ込まれた家の様子から、早くも犯人と文書のありかの目星をつける。

■感想
「盗まれた手紙」系の灯台もと暗しの結論は短編なら使いたくはなるんだろうけど、これ一度切りじゃなかったわけです。今回の政治絡みのパターンと同じく、「第二の血痕」でも首相が依頼主になったりするのだけど、こちらも灯台もと暗しの結論でした。内容がまったく異なるのでつまらないとは言いませんけどね。
呼び鈴がなった、ならない、というあたりの推理はおいおい応用していくんだなぁとか思いながら見ていました。
しかし、ホームズの上記の台詞はすごく唐突な気がするのですが。キザったらしいところを見せたかったのかなぁ。

(オススメ度:☆☆★★★)

美しき自転車乗り The Solitary Cyclist
■スタッフ
監督:ポール・アネット
脚本:アラン・プレイター
ゲスト:バーバラ・ウィルシャー(樫山文枝)

「いや、私は紳士だ!」
厳格なる理論家にして、また行動力も富む、私立探偵シャーロックホームズ。
無頼の輩は正の拳でこれを懲らし、質実剛健たる英国紳士の面目躍如。

■紹介
自転車でベーカー街を訪れた娘パイオレット。家庭教師の行き来の途上、怪しげな男につけられるようになったと云う。調査の結果、彼女の雇い主をその友人に関係ありとにらんだホームズとワトスンは彼女の下へ向かうが、間一髪、彼女は何者かにさらわれてしまう…。

■感想
イギリスの女性家庭教師のりりしいことこの上ないですな。人に使える身ではあるものの、自らの教養で身を立てているのだから,この時代にそれは誇り高いのは当然でしょう。ここに出てくるバイオレットも結構美人でカッコ良いかなと。自転車を一人で長距離こいで通勤するなんざ,ハイカラそのものでしょうな。
個人的にホームズが古式ゆかしい拳闘シーンを見せるこのお話が大好きです。ホームズは頭脳だけの探偵ではないのです。並はずれた体力や行動力ももち,喧嘩も強い。やっぱりホームズって推理小説というよりは,その名の通り「冒険譚」でしょう。


オススメ度::☆☆☆☆★