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2004年1月 7日

昨日・今日・明日

昨日、今日、明日■Ieri, Oggi, Domani 119分 イタリア/アメリカ 1963年
■スタッフ
制作:カルロ・ポンティ
監督:ヴィットリオ・デ・シーカ
出演:ソフィア・ローレン、マルチェロ・マストロヤンニ
■感想
上の4人の組み合わせで言うと、「昨日・今日・明日」(1963)、「ああ結婚」(1964)、「ひまわり」(1970)、「特別な一日」(1977)という流れになり、記念すべき第一作目。カルロ・ポンティはソフィア・ローレンのダンナです。芸術作品としては「ひまわり」が最高なのですが、私は学生の頃深夜テレビでこの作品を見て、妙に気に入り、LDがあればLDを、DVDがあればDVDを買ってしまいました。元気の出る映画ベスト5のうちの1本だと思います。3話からなるオムニバスで、イタリアらしい艶話(つやばなし)というんでしょうか?コメディです。


第1話「ナポリのアデリーナ」
この話が一番長い上に面白い。夫が失業中のため闇タバコ売りをしているアデリーナは刑務所に入りたくない。妊娠中及び産後6ヶ月は懲役を免除されるため、計算していつも妊娠しているように務めている。なのだ。元々多産の家系であるアデリーナは7人の子を産んだ後、さすがに夫が疲れてしまい、なかなか妊娠しなくなる。夫の親友に妊娠させてくれるよう頼むが、いざとなると夫以外はイヤだと思い知る。アデリーナはもう悩むのがイヤになり、自ら刑務所に入る。夫は自分のふがいなさが悪いと落ち込み、恩赦をもらおうと街の人たちに頼み、署名運動を展開する。豪快なおっかさんのソフィア・ローレンとマストロヤンニの情けない亭主が最高に良く似合う。
第2話「ミラノのアンナ」
政治家で富豪の人妻の、若い青年との浮気の代償。原作はアルベルト・モラヴィア。
第3話「ローマのマーラ」
美しい高級娼婦に溺れた神学生の顛末を描く。お人好しで色っぽくて、気が短いけど情に厚い高級娼婦をソフィア・ローレンが熱演。対して田舎の金持ちのボンボンをマストロヤンニが情けない感じで演じていて、これもまた良いかな。