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2019年8月18日

Tokyo Music Cruise 2019 2日目

日時:2019.8.17(土)
会場:ザ・プリンスパークタワー東京

●Salyu(BALL ROOM)
とても良い声で切々と歌うアーティストだなと思った。でも、私はどうしてもジャズだったりボサノバだったりする方が好きだし、もしくはもっとポップな感じなら好きだけれど。そもそも小林武史の縄張りの人は私の好みからは少しはずれるということを再確認。八代亜紀のところで追加したが、スローライフな感じのフェスでピリピリしているところを見せられて残念。本人たちのせいばかりではないとは思うけれど。

Tokyo Music Cruise 2019 2日目●畠山美由紀(BALL ROOM)2001~
私はbirdと同様、この人も冨田ラボの「Shipbuilding」で知ってから時々聴いているアーティストなので、初ライブ鑑賞で嬉しい。ソフトな声にふわっと包み込まれるような曲が好き。一歩間違うと、ちょっと情緒過剰ぎみになってしまうので、そこを押さえてくれる曲の時がいい。去年出した「Wayfarer」は気に入ってる。聴いていて安心できる女性ボーカリストの一人。

1. I Can't Go For That (Hall and Oates)
2. ?
3. 時の流れに (Paul Simon)?
4. 輝く月が照らす夜
5. ?(Joan Gillbert)
6. BLINK
7. 罌粟

Tokyo Music Cruise 2019 2日目●八代亜紀&村上"ポンタ"秀一(BALL ROOM)
おそらくこの日ボールルームは一番盛り上がったのではないかと思う。八代亜紀がジャズアルバムを発表してからもう随分経っているので、こういうフェスに登場することの意外性は薄くなっているが、TMCは初めてとのこと。

小西康陽プロデュースの「夜のアルバム」から「五木の子守唄~いそしぎのメドレー」。これをポンタさんがおもしろがっていたという話。民謡とジャズ、メロディラインが本当によく似ている。銀座のクラブシンガー時代に歌いたかったけれど先輩に遠慮して歌えなかったという「サマー・タイム」。「夜のつづき」から「フィーバー」。この曲は難しい難しいと八代亜紀が言ってたけれどその理由が聴いてわかった。演歌はあくまでも歌が主。ほかは「伴奏」だが、ジャズは楽器との絡みがメイン。ジャズシンガーは歌をリズムにのせていくことが重要で、ジャズバンドを従えただけで演歌のまま歌っている、というわけでは決してないことがよくわかった。

ボールルームの音響にトラブルがあったのかどうかはわからないが、Salyuのときにギタリストが演奏中しきりに「あげて」という仕草をミキサーに送っていた。Salyu本人も途中でちらとそういう仕草を見せていた。多分モニターの音量が低くて演奏が聞こえなくて演奏しにくいのだろうと。でも音量を上げるとハウるし、限界なんだろうなという印象(一日目はそういう人も見かけなかったけれど、全部見たわけではないので不明)。

この日、ポンタがリハで同じことを言っていたのだろう。八代亜紀がミキサーにふんわりと指示をしているのだけれど、その感じがとてもよかった。キャラクターと言えばそれまでだが、ステージを仕切ってる風格がある。同じ仕草でも全然違う印象。私にとってSalyuの印象は「ギタリストが神経質だった」しか残っていない。

●アン・サリー(BALL ROOM)2001~
TMCは5年連続。お医者様で2児の母。派手な活動はしていないけれど、ぽつぽつとアルバムを発表して、ライブも最近では結構やってるので随分とお子さんの手が離れたのだと思う。きれいな歌声を聴かせてくれて、ステージもマイペースでゆったりとしていて、いい感じでした。でも申し訳ないけど、この日の私のメインは次なので、終了までいられなかった(連れが気付いたのですが、このステージ衣装で靴下を履いているということは冷え性なのかな?お気を付けて)。

Tokyo Music Cruise 2019 2日目●orange pekoe(MELODY LINE)2002~
こうやって他のバンドのステージと続けて見ているからそう感じたのか、とても盛り上がったように思えた。イマイチ確信が持てなかったが、連れが「盛り上がりが他のバンドと違う」というので、間違いない。特に男性ファンが多いように感じた。それはどちらかというと一馬くんのファンなんじゃないかなぁという気はした。

私にはいつものオレペコなのだけど、やっぱり他の女性ボーカリストと比べてもトモジのパワーがグレードアップしたように思える。こういうところでいつもの好きなバンドを聴くのもいいものだと、あらためて思った。

orange pekoeはこの日のMELODY LINEの最後のステージだが、まだBALLROOMには一つバンドが残っている。複数バンドが出るフェスではステージの進行上アンコールはあり得ないのだけれど、この日のオーディエンスはその辺のさじ加減がわかっていて、「アンコール」の声がかかる。びっくりしたトモジがスタッフに確認すると「×」が出て、いったん帰りかけたところで「○」のサインが出て、アンコールを急遽演奏することになった。予定になかったので最初ちょっとミスったけど、映画「ダンスウィズミー」で使われている「Happy Valley」を。

1. 太陽のかけら
2. Foggy Star
3. Selene
4. やわらかな夜
5. FLOWER
en. Happy Valley

これで2日間のTMCのラスト(私にとっては)。2日間よかったです。

まとめていうと、私が2000年前後にデビューした女性ボーカリストが好きなのは理由があって、ちょうどこの頃から新しい日本のバンド・アーティストを聴くようになったからだ。1980年代いっぱいまでずっと洋楽メイン。日本のポップスははっぴいえんどをベースに聴いていたけれど、多くはなかった。1990年頃から約10年、全然新しい音が入ってこなくなって、おそらく音の許容範囲がオーバーしてしまったのだと思う。2000年頃になってようやくそれまでの音の記憶が抜けて、あたらしい音が入って来る余地が出来てきたのだろう。

それで、ちょうどデビュー20周年くらいの女性ボーカリストで好きな人が多く、このフェスの出演者が一致する。今回、一人も男性ボーカルを見ていないし、そもそも出演者に少ない。

最後にアンケートに書こうかと思ったけど、演奏中にカクテルのシェイクの音が入るのは何とかならないのかなぁ。静かな曲のときは気になるのです。