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9.5カラット

1.はーばーらいと
2.ダンスはうまく踊れない
3.TRANSIT
4.A,B,C,D,
5.恋の予感
6.いっそ セレナーデ
7.飾りじゃないのよ 涙は
8.からたちの花
9.ワインレッドの心

FOR LIFE
1984年12月21日 28K-81(LP)
1984年12月21日 35KD4(CDオリジナル)
1990年2月21日 FLCF-29035(再発売)
2001年5月30日 FLCF-3855(デジタル・リマスター盤)
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陽水二度目のミリオンセラー。過去に提供した自作を自分で歌い直したセルフカバーアルバムである。1984年の冬に発表されたが、この頃ソングライターとしての陽水の売れっ子ぶりはすさまじかった。「飾りじゃないのよ、涙は」「恋の予感」がヒットしていて、ヒットチャートの上位を独占していたこともあった。陽水としてはいつか自作を歌い直したいという思いがあり、ヒットに便乗してということではないそうだが、レコード会社の方としては当然そういった思惑があり、これが見事にあたったと言えるだろう。

「恋の予感」「ワインレッドの心」ともに安全地帯の曲なのだが、玉置浩二の方が情念あふれて、哀しげなんである。陽水は「恋の予感」は少しテンポを速めにして軽い恋の予感にしているし、「ワインレッド…」の方はぐっと落ち着いていて癒される。どちらが良いということはなく、個性が出ているなぁと思う。

「飾りじゃないのよ 涙は」は中森明菜の方も好きだったが、アレンジはスピード感あふれていて、こちらの方がカッコいい。陽水はこの後無理をしてライブで頻繁に歌うのだが、私は一度も完璧に歌詞を歌っているのを聞いたことがない。

そして、ウィスキーのコマーシャルに自分自身が出演し、そのバックに「いっそセレナーデ」が流れたのだが、なんというか陽水がかっこよかった。元々この世代の人にしては身長が高く、怪しそうな、それでいて繊細そうな独特の雰囲気をもった人だったが、一番風体に油がのっていた時期かもしれないと思う。それにしても大人の歌だった。まだわからなかったけれど、歳をとるにつけ、味わい深さがわかるようになってきた。

ほか「はーばーらいと」「ダンスはうまく踊れない」などヒット曲ばかりではなく「からたちの花」や「A,B,C,D」なんて地味な曲も入っている。だから単なるヒット曲集であるとか、耳障りの良いBGMのような扱いを受けるのは不当だと思うのだが、人に「陽水ってどれ聞いたらいい?」と聞かれたら、80年代いっぱいまでは「9.5カラット」と答えていた(90年代に入ると「ハンサムボーイ」)。一番取っつき易かったということは確かだろう。

「LION & PELICAN」が1982年の12月、「バレリーナ」が83年の12月、そして「9.5カラット」が84年の12月である。毎年冬になると新しい陽水が聞けた。だから陽水には冬が似合うと今でも思う。私は17〜19歳だったのだが、本当に幸せな時代だった。そして、この「9.5カラット」はついにCDとLPの同時発売だったのである。いよいよCDプレイヤー買わないとなぁと思った記憶がある。

  作詞作曲編曲
1はーばーらいと松本隆井上陽水星勝水谷豊
2ダンスはうまく踊れない井上陽水井上陽水久石譲石川セリ
3TRANSIT松任谷由実井上陽水星勝小林麻美
4A,B,C,D,井上陽水井上陽水星勝沢田研二
5恋の予感井上陽水玉置浩二萩田光雄安全地帯
6いっそ セレナーデ井上陽水井上陽水星勝 
7飾りじゃないのよ 涙は井上陽水井上陽水久石譲中森明菜
8からたちの花流れ星犬太郎井上陽水星勝樋口可南子
9ワインレッドの心井上陽水玉置浩二萩田光雄安全地帯