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戯曲

昭和歌謡大全集

昭和歌謡大全集 パンフレット表紙
【上演データ】
1997(平9)年7月
銀座セゾン劇場公演
会場:銀座セゾン劇場
原作:村上龍
劇化:清水邦夫
演出:蜷川幸雄
美術:中越司
照明:原田保
衣裳:小峰リリー
音響:井上正弘
振付:前田清実
舞台監督:白石英輔
制作:松井珠美/高石由起子
出演:島田陽子/手塚理美/東ちづる/西川峰子/片桐はいり/角田よしこ/筒井道隆/勝村政信/村田雄浩/井手らっきょ/新川将人/ボブ鈴木/不破万作/壌晴彦/藤井びん/塚本幸雄/飯田邦博/大門伍郎/他
【あらすじ】
 都会の片隅に生きる6人の若者、ノブエ、イシハラ、スギヤマ、カトウ、ヤノ、スギオカはいつもアパートの中庭のような廃車置き場にたむろして、カラオケ・パーティを開いていた。ある日前日のカラオケの興奮さめやらぬスギオカが、わけのわからぬ衝動にかられナイフで買物袋を下げたオバサン、ヤナギモトミドリを殺害する。
 殺されたヤナギモトミドリには、カルチャーセンターで知り合った、同じ“ミドリ”という名を持つ5人の友達がいた。それが縁で《ミドリ会》と称して、彼女らも集まっていた。スズキミドリ、トミヤマミドリ、ヘンミミドリ、タケウチミドリ、イワタミドリ。彼女たちは皆カラオケ好きで、離婚経験者であった。ヤナギモトミドリの無残な死を前にして、何かバカにされたような気分を抱いた彼女たちは、復讐のために犯人を突き止め、バイクで通り過ぎるふりをして、イワタミドリがスギオカの喉に包丁を刺した。
 以後、殺し合いはどんどんエスカレートしていき…。
【コメント】
 村上龍原作だそうです。オリジナルではないことが残念でした。銀座セゾン劇場「ひばり」を上演出来なかったその埋め合わせに昭和の歌謡曲が多く出てくるこの作品を選んだのでしょう。
 オールスターキャストは「たそがれて、カサブランカ」で懲りた筈なのですが、最後の蜷川・清水作品となるかもしれないし、蜷川さんなら少なくともあんな無惨なことにはならないだろうと、観に行きました。この時、心筋梗塞から立ち直ったばかりだったんですが、そこは世界のニナガワ。あんな煩雑でどういうつながりがあるのかよくわからないメンバーを何とかまとめて、3時間飽きさせずなかったのはさすがでした。<
でも空を飛ぶ場面とか、エリック・サティとか、ワンパターンと言えばそうかも…。
どこが劇化の際のオリジナル部分なのか、原作を読んでいないのでわかりませんが、少なくとも「ケルトの踊り」は原作にはなかったらしいです。


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