2014年9月のエントリー一覧

09/29

2014

ヤマザキマリ+とり・みき 魅惑のトーク&LIVEナイト! 「今夜はブワァーッといってみよう!」

とりマリinカルカル日時:2014年9月28日(日) 17:30開場 18:30開演
開場:東京カルチャーカルチャー(東京都江東区青海1丁目3-11)
ヤマザキマリ+とり・みき 魅惑のトーク&LIVEナイト! 「今夜はブワァーッといってみよう!」

私はヤマザキマリさんのファンなので、というのはもう漫画や文章といった作品だけでなく、人としてトータルでファンなので、また行ってきました。特にこの企画はライブもついてるので(ライブがメイン?)お得です。前回購入したサンバTシャツ(黒)を着ていったことは言うまでもありません。


【1】ブラジル珍道中
最初、写真が出なくて、ハラハラしました。
集英社『Sportiva』のウェブ連載のお仕事でブラジルまでワールドカップに行かれたお二人の珍道中。グループリーグの日本×ギリシャ、ベルギー×ロシア(マラカナン)、イタリア×ウルグアイの3試合を観戦されたので、ナタール→リオ→ナタールという移動。試合と移動の隙間を縫っての観光などを紹介されました。

マラカナンが暑かったので汗をかいたままナタールに戻って風邪をひいてしまったお二人。デング熱ではなかったということですが、実はデング熱はお二人が日本に持ち込んでしまった...ということはなさそうです。お仕事を抱えながらの無茶な旅程でやられてしまったようです。あまりご無理なさいませんよう。

日本とブラジルは30時間くらいかかりますよね。私もアルゼンチンなら行ったことがありますが、そのくらいかかりましたね。そしてやはりマイアミのトランジットでバッゲージ・ロストしました。7時間あったのでその間に戻って来ましたが、気が気じゃない。

【2】 「プリニウス」制作秘話
PhotoShopのレイヤーでお二人がそれぞれ担当されたパートがわかりやすく見せていただけました。単純に人物と背景という担当分けではないことがよくわかりました。

【3】公開Q&A
質問を紙で受け付けてお答えするコーナー。質問は開演前に書いて提出する仕組みだったのですが、私がトイレ行ってる間に回収されてしまったらしく、出せずじまいでした。おもしろい質問をした方3名様にプレゼントがあたりました。

----------休憩-------

【4】とりマリ&エゴサーチャーズ(マイナス1)LIVE

前回の下北沢404で演ったものあり、初めてのものもあり。すみません。今回、うっかりお酒を飲んでしまい、ぼんやりしていてメモを忘れました。抜けがたくさんあります。



1. 不明

2. So Danco Samba ソ・ダンソ・サンバ : António Carlos Jobim & Vinícius de Moraes アントニオ・カルロス・ジョビン&ヴィニシウス・ヂ・モライス
https://www.youtube.com/watch?v=AVk-9LmaM8c

3. Garota de Ipanema イパネマの娘 : António Carlos Jobim アントニオ・カルロス・ジョビン
英語、イタリア語、日本語、ポルトガル語

日本語は初めて聴いたんじゃないかと思います。全力でブリっ子な歌詞だったので、それ風に歌われておられました。

4. Parole Parole パローレ・パローレ : Mina & Alberto Lupo ミーナ&アルベルト・ポーロ
Paroles Paroles : Dalida avec Alain Delon ダリダ&アラン・ドロン(訳詞付)
甘いささやき : 細川俊之&中村晃子
マリさんの歌にのせて、とり先生が原稿が遅れる言い訳をするという定番ソング!

5. 不明

6. 不明

7. Dan¸a da Solidão 孤独のダンス : Paulinho da Viola パウリーニョ・ダ・ヴィオラ(Marisa Monte マリーザ・モンチ)

8. さらば恋人:堺正章

en1. Carinhoso カリニョーゾ : Pixinguinha ピシンギーニャ
Paulinho da Viola パウリーニョ・ダ・ヴィオラ と Marisa Monte マリーザ・モンチのバージョンで。

en2. 砂に消えた涙 Un Buco Nella Sabbia : ミーナ Mina
弘田三枝子伊東ゆかり、ザ・ピーナッツ


とりマリサインその後サイン会です。「プリニウス」をもっていきました。
このサイン会のためにさくさく描けるよう生みだされたキャラクター「プリニーちゃん」。本当にサクサクと進んでいました。

こちらのサインも合作なのですが、さきにとり先生が描いて、後からマリさんが追加する順番です。確か、火山と噴火の外枠とご自身のサインをとり先生が、火山の中の顔とご自身のサインとあて名をマリさんが担当されていたと記憶しています。このもくもくした噴煙の中にお名前を入れることの方が多かったです。このようにマリさんの方が少し量が多いのですが、それでも微妙に「待ち」の状態になっているという状況でした...。


この後、下北沢404でまたライブがあるようです。

10月12日(日)はbachibouzouk presents 下北沢 BAR BAND NIGHT Vol.8に出演。このイベント、去年に引き続き登場されます。

11月27日(木)にワンマンライブ。19:00開場、19:30開演。チケットは10月6日にe+とローソン、404店頭にて発売開始。

10月13日(月)はバンドではなくトークショーが。ここで一回お帰りになるのかな?ともあれ、お忙しいヤマザキマリさんでした。

09/12

2014

関根くんの恋 第5巻/河内遙

関根くんの恋 第5巻「関根くんの恋」もようやく終わりました(恋が終わったわけじゃないですが)。切ない恋物語ですが、この作品がおもしろいのは、徹底的に関根くんが「残念」なこと。「ダメ」じゃなくて「残念」。

関根くんを見てると、人間って、葛藤や挫折がないと成長しないって本当だなと思います。葛藤や挫折によって、いじけてダメになる人はたくさんいますが、葛藤や挫折がないと空っぽになっていく。意外に重いお話かもしれません。

不器用で誤解されやすい主人公に同情しつつ、ちょっと笑ってしまうのは、彼が表面だけでも完璧だからかもしれません。絶妙なバランス感覚でこのキャラクターは造型されているなと、つくづく感心します。

最後の方、カラーで読みたかったな...。表紙の色遣いで想像しながら読みましたが、極彩色の毛糸に彩られたラブシーン。「夏雪ランデブー」のときもそう思いましたが、この方の色遣いは本当にカラフルだけど、派手にならず、イヤミなく、上品です。

(3巻と4巻を書くの忘れてました)

太田出版 2014.9.21 ISBN9768-4-7783-2236-6

■初出誌
関根くんの恋 第23話 編み出す螺旋...『マンガ・エロティクス・エフ』vol.79
関根くんの恋 第24話 気泡の行方...『マンガ・エロティクス・エフ』vol.80
関根くんの恋 第25話 パンドラの小箱...『マンガ・エロティクス・エフ』vol.81
関根くんの恋 第26話 彷徨哀歌...『マンガ・エロティクス・エフ』vol.82
関根くんの恋 第27話 赤い月...『マンガ・エロティクス・エフ』vol.83
関根くんの恋 第28話 ふたたび...『マンガ・エロティクス・エフ』vol.84
関根くんの恋 第29話 回答...『マンガ・エロティクス・エフ』vol.85
関根くんの恋 第30話 網の目...『マンガ・エロティクス・エフ』vol.86
関根くんの恋 第31話 君の名は...『マンガ・エロティクス・エフ』vol.87
関根くんの恋 第32話 関根くんの恋...『マンガ・エロティクス・エフ』vol.88
epilogue...描き下ろし

09/11

2014

文房具ワルツ/河内遙

文房具ワルツかわいい人や物がたくさん出てくる、かわいいお話。

地味な女子大生・ナズナのシャーペン・消しゴム・定規、ぱっとしない男子大学生・八神ナオの鉛筆、小学生男児レイのコンパス、初恋の墓標となってしまった万年筆...売れない漫画家のペン軸・筆...みんな、とてもけなげな文房具たち。その擬人化。

そして、その持ち主の人間たち。疎外感を感じておとなびてしまう一方、等身大でいようと心がけている小学生や評価されずにいじけずに描き続けようとする売れない漫画家といった、かわいい人たちがたくさん登場する。でも、酒癖悪く、好きな男の子を蹴ったり叩いたりする(それもDV!)ツンデレ女子大生・ナズナが一番かわいい。

思わず人と比較してしまったり、人にけなされたり、ダメだと思う自分とどう向き合って、それでも創作を続けていくのかというお話に収束していく。ナズナよりハタノの方が、少しだけ前を行っているが、でも二人とも作者の思いを表しているような気がする。

『flowers』で5年前に読み切りとして登場して以来、ポツポツと掲載され、今年になって3本まとめて描かれ、ようやく単行本にまとめられた作品。最初から連載で読んでいたが、さすがに頭の方の話は忘れていた。大きな判型の本で出してくれて、ありがたい。そして、この本、装丁がすごくいい。質感を大事にしている。こういうのは紙の本で買わなきゃとつくづく思う。

小学館 2014.9.15 ISBN978-4-09-136249-0

■初出誌
机上の空恋...『月刊フラワーズ』2010年1月号
雨とサイダー...『月刊フラワーズ』2010年8月号
踊るコンパス...『月刊フラワーズ』2011年4月号
萬年みた夢...『月刊フラワーズ』2012年4月号
G線上の地団駄...『月刊フラワーズ』2013年11月号
14日の金曜日...『月刊フラワーズ』2014年4月号
アケガタ花壇...『月刊フラワーズ』2014年6月号
紙のみぞ知る...『月刊フラワーズ』2014年8月号