最近読んだ本、見た映画・芝居、聞いたCD

2002年2月

2002年2月24日

アメリカの友人

■原題:Der Amerikanishe Freund, 1977 西独/仏
■スタッフ
監督・脚本:ヴィム・ヴェンダース Wim Wenders
撮影:ロビー・ミュラー Robby Müller
原作:パトリシア・ハイスミス Patricia Highsmith
音楽:ユルゲン・クニーパー Jurgen Knieper
出演:デニス・ホッパー Dennis Hopper/ブルーノ・ガンツ Bruno Ganz/ジェラール・ブラン Gerard Blain/ダニエル・シュミット Daniel Schmid/ニコラス・レイ Nicholas Ray/リサ・クロイツァー Lisa Kreuzer
■感想
何という「赤」。フォルクスワーゲン、マリアンネのショールの赤。何という「黄色」。ダニエルのレインコート。そして死んだ筈の画家デルワットの「青」。もう何度目になるだろう。これを見るのは。覚えているシーンというかカットが多いので我ながら驚くほどだ。
デニス・ホッパーはこの頃が一番カッコいいんじゃないかな。「Easy Riderのバラード」なんか歌ってくれちゃって。
ヴェンダースの作品で安易に人に勧められるとしたら、これしかないだろうと思う。原作付きのサスペンスだから。もちろん、それだけの理由じゃないんだけど。

2002年2月21日

ヴィム・ヴェンダース―E/Mブックス〈1〉

■書誌事項:カルチュア・パブリッシャーズ 1997.11.1 ISBN4-87295002-X
■感想
『エスクワイヤ』などの掲載された評論集。梅本洋一の「東京画」の旅が一番良かった。

2002年2月16日

ヴィム・ヴェンダース―期待の映像作家シリーズ

■著者:青山真治編
■書誌事項:キネマ旬報社 2000.6.1 ISBN4-8737654-1(キネ旬ムック―フィルムメーカーズ)
■感想
90年代に入ってから見向きもしなかったものだから、こんな本が出ているのも知らなかった。デビューから「ミリオン・ダラー・ホテル」までの全作品をつかめるお得な一冊。
作品解説も軽めで、巻末のバイオグラフィやフィルモグラフィなど、資料性は高い。長めの評論はまぁまぁだが、座談会は余計。
「ベルリン…」か「夢の崖てまでも」でがっかりして二度と観なくなって、「ブエナビスタ…」でふと「あぁ、まだやってたのね。」という私のような人に、最近の作品を多少は観る気にさせるには充分な一冊だった。

2002年2月 9日

空腹の技法/ポール・オースター

空腹の技法


1.Essays
空腹の芸術
道程
カフカのためのページ ほか

2.Prefaces
ジャック・デュパン
アンドレ・デュブーシェ
白地に黒 ほか

3.Interviews
翻訳
インタビュー

インタビューは過去の作品について様々に語られていて、これは面白い。

■原題:The Art of Hunger and other essays, 1992
■著者:ポール・オースター著,柴田元幸,畔柳和代訳
■書誌事項:新潮社 2000.8.30 ISBN4-10-521706-2

2002年2月 3日

ミスター・ヴァーティゴ/ポール・オースター

ミスター・ヴァーティゴ俺はけだもの同然、人間の形をしたゼロだった。師匠に拾われ、誰一人なしえなかったことをやってのけた。各地を巡業し、人々を魅了した...。20年代を背景に"空飛ぶ少年"の飛翔と落下の半生を描く、ポール・オースターのアメリカン・ファンタジー。



ファンタジックな部分も持ち合わせていたオースターだが、この作品は過去のオースター作品の中で最もファンタジックである。「空中浮遊」を過去からあった「芸」とし、この芸の修行にいそしむ姿は、ちょっと異常な肉体改造な点を除けば、サーカスの芸と同じように詳細に、まるで本当に出来るかのように描かれている。

主人公の運命は落ちたり、上がったり、また落ちたり、上がったりの繰り返し。空中浮遊の後の人生も時代背景を反映してしっかりと書き込まれてはいるが、どことなくファンタジック。

かつてファンだったが、落ち目となったメジャーリーガーに過去の自分を見て、引導を渡そうと銃を向ける、というジョン・レノン暗殺事件のようなエピソードが入っているのが、少し違和感があるが...。

■著者:ポール・オースター著,柴田元幸訳
■書誌事項:新潮社 2001.12.1 ISBN4-10-521707-0