最近読んだ本、見た映画・芝居、聞いたCD

2001年8月

2001年8月30日

アルゼンチンリーグ前期第3節:コロン対ボカ・ジュニオールズ

高原が初スタメンの試合。うーん。1発「だからどーしてそこで自分で行かねーんだよ!」ってのと「そこで倒れたってファウルはもらえないだよ!この国じゃ!」ってのがあった以外は無難な出来。オーバーヘッドシュートはよかったな。宇宙開発だったけど、姿勢は買う。積極的にシュートしてたし。
MFが長〜い距離を一生懸命運んでくれたボールをシュートに結びつけられなかったら、FWってひんしゅくだよなー、というのがひしひしと感じられるのがアルゼンチンリーグであったりもする。だから当然と言えば当然。もっともっと積極的に。
総じて「西沢より遙かにマシ」というところ。中田や小野のデビュー戦に感じたような「期待感」や「おー!さすが!」という感じはまったくなかった。
試合自体はリケルメが出てないもんだから、全然ボールが左右にちらばらず、面白くなかった。ギジェルモだけは相変わらず頑張って走り回ってるんだけど。

2001年8月27日

リーガ・エスパニョーラ第1節:セビージャ対バルセロナ

クライフェルトの2発で何とか勝てた、のか危なげなく、なのか…うーん。相手が昇格したばっかりのチームだからな。。サビオラは出てたんだけど、途中から。まだまだって感じで、良さはまったく出ていない。でも、リバウド/サビオラ/クライフェルトってのは、ホント楽しみ。去年までバルサって今一つ好きになれなかったのに、今年はレアルよりバルサ(こうやって気軽に乗り変えちゃうと、怒られそうなんだが)。
なんで今一つだったかってゆーと、やっぱり金にもの言わせてガリガリ外国人(しかもオランダばっか)が増えて、なーんとなく、面白くなかっただけ。それが今のレアルに当てはまるってことかな?

2001年8月26日

リーガ・エスパニョーラ第1節:ヴァレンシア対レアルマドリッド

伸二の試合(フェイエノールト対アヤックス)も見たけど、こっちの方が俄然面白い。ジダンを80億ドルで買い、フィーゴもロベカルもラウールも残り、ほとんど読売巨人軍と化したレアル。対するヴァレンシアはメンディエタの抜けた穴をどう埋めるか。キリ・ゴンザレスも先日の代表でのエクアドル戦で負傷。満身創痍だ。
んが予想通りしっくり来てないのがレアル。いくら右寄り(フィーゴ)と真ん中(ジダン)だからって、あーた。世界で3本の指に入るゲームメーカーを2人揃えてどーするんだよね。ジダンが比較的自由を与えられているのに対し、フィーゴは思うように動けない。イライラがつのり、ついに退場に追い込まれる。ジダン個人はやはり素晴らしいのだが、チームメイトの目にはまだ映ってない。
前シーズン(メンディエタ)、前々シーズン(クラウディオ・ロペス)とまったく違ったチームになったヴァレンシア。監督も替わったし、どうなることやら?というところなんだが、私には楽しくてしょうがない。だってメンディエタがいなかったら、アイマールがどれだけ動きやすいことか。
パブロ・アイマールがリーベルでアンヘルやサビオラ(現バルセロナ)と一緒にいた頃のような動きを見せ、楽しい楽しい。んでも結局、勝ったからいいけど、途中で替えるなよー。
それにつけてもアジャラは怖いっす。スペインリーグはアルヘンティーナだらけなので今年も楽しいな。
ほいで明日はセビリア対バルセロナ見るんだー。サビオラが出て来ると期待して。

2001年8月23日

ラテンアメリカ短編集―モデルニズモから魔術的レアリズモまで

■著者:野々山真輝帆編集,日比野和幸訳
■書誌事項:彩流社 2001.7.1 ISBN4-882-02668-6 2200円
どうもたまにしか見ない出版社だな、どうも、よく見ない作家たちだな、と思っていたら、スペイン文学系の出版社らしい。加えて、ポルトガル語の方がメインのようだ。ラテンアメリカにしては派手でもスタイリッシュでもない装丁だな、と思っていたら、カルチャーセンターのテキストだそうだ。どうりで教科書くさい。さらに、どうも、この日比野和幸という人の訳は古くさいと思っていたら、大正14年生まれというおじいちゃんだ。野々山先生の方も昭和9年生まれだから、現代のラテンアメリカ文学の作家、というわけにはいかず、今世紀初頭の作家が多い。モデルニスモの時代、というわけだ。
幻想文学の作品ばかり。一通り幽霊話ですね。好みではないが、好きな人は好きなんだろう。

降誕祭の宴:ルベン・ダリオ著,野替みさ子訳
ニカラグア(1867〜1917)。チリ、スペイン、パリ、ブエノスアイレスなどで文学活動を行う。作品に詩集「俗なる読唱」(1896年)、散文「稀有なる人々」(1896年)、詩集「生命と希望の歌」('05年)、紀行記「ニカラグアへの旅」、自伝小説「El oro de Mallorca」など。
麻薬の手を借りないとシュールな映像が出てこないあたりが中途半端。
聖夜のできごと:ルベン・ダリオ著,平井恒子訳
前作とはうって変わって童話風の宗教話。
落ちた天使:アマード・ネルボ著,豊泉博幸訳
メキシコ(1870〜1919)。堕天使のおとぎ話。この短さとまとまりが、いかにも「大学の教科書」になりそうな素材。ガルシア・マルケス「大きな翼をもった老人」の方が全然面白い。
客人:ラファエル・パレット著,日比野和幸訳
スペイン生まれ

2001年8月19日

ホームページの更新

久しぶりに丸2日かけてホームページを更新した。と言っても、特別何か情報を追加した、というよりは全面リニューアル。


ずいぶん前からいーかげん古いhtmlがはずかしくなってきた。でも、手をつけるとえらいことになるのでやってなかったのだが、Amazonのアソシエイトを導入したのをきっかけに、えいやで片づけた。
旅行記を全部落としたのは、情報が古くなったことと、ホームページ容量がオーバーしそうになったから。あとは、サッカーを落とすかどうか、だな。これで当面日記以外はさわらない予定。

2001年8月18日

サッカーマルチ大事典

■著者:国吉好弘
■書誌事項:ベースボールマガジン社 2001.7.1 ISBN4-583-03653-1 3000円
■感想
読了はしてないんだが、かなり時間がかかりそうなので。こういう辞典類は家にいるとき、ぼちぼちと読んでいくのが楽しい。

2001年8月15日

マヌエル・センデロの最後の歌

■著者:アリエル・ドルフマン著,吉田秀太郎訳
■書誌事項:現代企画室 1993.7.15 ISBN4-7738-9305-2(ラテンアメリカ文学叢書14)
■感想
アリエル・ドルフマンはアルゼンチン国籍だが、作家活動はチリがメインなので、チリの作家と呼んでもよいだろう。チリは亡命作家の作品が脚光を浴びることがが多い。
世に生まれ出ることを「スト」するという、胎児の反乱がモティーフ。うー。読みづらいというほどのこともないが、引き込まれるように、というよりはずるずると読んでいて、正直あまり魅力は感じられなかった。

2001年8月13日

楽園の犬

■著者:アベル・ポッセ著,鬼塚哲郎訳
■書誌事項:現代企画室 1992.9.30 ISBN4-7738-9207-2(ラテンアメリカ文学叢書7)
■感想
アルゼンチンの作家が描く、新解釈のコロンブスと女王イザベル。うーん。残念ながら、あまり面白くなかった。どこがって言われると困るんだけど、神秘学がピンとこないせいか…、いや、そういうわけでもないんだが…。
現代企画室のラテンアメリカ文学叢書も5人ほど好きな作家がいるから読んではいるが、それを除いてしまうと、今一つ。

2001年8月12日

PM2 : paris match

PM2本格的にはこのアルバムがデビューになるのかもしれないが、タイトルが「PM2」なので、2枚目のアルバムと位置づけるのだろう。もう何度も何度も聞いた。レコードならすり切れるだろう。こんなに日本のバンドにはまるなんて、自分でも意外だ。

杉山洋介という人が音作りをしているのだけど、彼の音楽体験と私の音楽体験が近いようだ。彼はロンドンに行って実際に見聞しているので、まるで違うのだけど、好きなバンドとか、夢中になった曲とか、きっと近いんだろうと思う。ミズノマリのヘタウマなボーカルは聞き続けると、結構耳に残って、はまる感じ。

このアルバムからは「DESERT MOON」と「KISS」がシングルカットされている。「FEEL LIKE MAKIN' LOVE」はユージーン・マクダニエルズの曲で多数のカバーがあるが、ロバータ・フラックのものが最もスタンダードではないだろうか。

2001.8 ビクターエンタテイメント

1. DESERT MOON  作詞:古澤大,ミズノマリ/作曲:杉山洋介
2. KISS  作詞:古澤大/作曲:杉山洋介
3. FEEL LIKE MAKIN' LOVE  作詞・作曲:Eugene McDaniels
4. FM  作詞:古澤大/作曲:杉山洋介
5. CDG  作詞:古澤大/作曲:杉山洋介
6. C'est la vie  作詞:古澤大/作曲:杉山洋介
7. ツキノシズク  作詞:古澤大/作曲:杉山洋介
8. Mr.Seabed  作詞:ミズノマリ/作曲:杉山洋介
9. COFFEE MACHINE  作詞:古澤大/作曲:杉山洋介
10. きみといっしょに  作詞:古澤大/作曲:杉山洋介

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volume one : paris match

volume oneこれはparis matchのデビューアルバムですが、6曲入りのミニアルバムになってます。
新譜、しかも新人の、なんて何年ぶりに買ったのか。テレビで20秒くらい聞いて、バンド名が気になって、ネットで検索して公式サイト探して、RealPlayerでちょっとだけ視聴して、Amazonで即購入。なんてネット的。

The Style Councilの「Cafbleu」に入ってる「The Paris Match」(EBTGのTracy Thornが歌ってる方)という曲名そのまんまつけちゃった、ドリカム編成の3人組。ホント、悔しい。気持ちよく聞いてる自分が。してやられてるって感じ。すっごい悔しいけど、ツボをついてるのは確か。

私はジャズ、ボサノバの、あまり本格的じゃないやつが好きなのだから、それもしょうがない。1980年代中盤のスタイルカウンシルとか、EBTGとかSwingout SisterとかFairground Atractionとかが好きな人は、だまされたと思って聞いてみて下さい。だまされたって思うけど、イヤなだまされ方じゃない筈。女性ボーカルの声は細すぎる嫌いはあるのだけど...うーん。この人の歌声はこれからどうなるんだろう?

"風のうまれる場所で"のけだるいボサノバ調がとても心地良い。Lost in youのオシャレな感じで大好き。"After The Rain"も好き。"Close to you"はもちろんカーペンターズの邦題「遙かなる影」なんだけど、原曲のしっとりさ加減が残っていない、とてもいいアレンジです。

2000.4.21 ビクターエンタテイメント

1. HAPPY-GO-ROUND  作詞:古澤大/作曲:杉山洋介
2. FLOWER  作詞:古澤大/作曲:杉山洋介
3. 風のうまれる場所で  作詞:古澤大/作曲:杉山洋介
4. (I'M STILL) LOST IN YOU  作詞:古澤大/作曲:杉山洋介
5. AFTER THE RAIN (UNDER THE RAINBOW EDIT) 作詞:古澤大,ミズノマリ/作曲:杉山洋介
6. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  作詞:Hal David/作曲:Burt Bacharach

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Paris Match Profile

杉山洋介(作曲、編曲)、古澤大(作詞)、ミズノマリ(ボーカル)の3人編成のバンド。杉山洋介と古澤大はそれぞれ独自の音楽活動をしていて、結成の数年前にクラブイベントで知り合っていたが、1998年に一緒に音楽活動をしようということになった。その当時名古屋でラジオのパーソナリティをしていたミズノマリが、同じ局でやはりパーソナリティをしていた杉山洋介と知り合い、同年に結成された。その後デモテープを作成して音楽活動をしていたが、2000年4月にaosis recordsよりメジャー・デビューした。もちろん、"paris match"という名は、彼らが好きだというスタイルカウンシルの1stアルバム「Cafe Bléu」(当サイトはそこから名前をいただいている)の収録曲から付けられている。

いわゆる、オシャレ系のジャズ・ボサノバなんかをベースにしたバンドなんだけど、なんだか、とってもひっかかる。するっと抜けてしまう曲もあるのだけど、どういうわけか心に残る曲が多い。単なるドライブミュージックやリゾートミュージックで片付けてしまうには、惜しいバンドです。

※追記:2011.12.26

Paris Match 公式サイト

杉山洋介
公式プロフィール
1964年生まれ。1984年に19歳のときにプロデビューしてアルバムを5枚出し、1986年に解散。おそらく若い頃にデビューして活躍してしまい、出し切った感があったのだろうと思う。それからロンドンに留学して、新しい音楽シーンに直に触れる。帰国後は主に作曲家として活動しており、少しだけ自分のユニットでアルバム出したりもしているが、自分がメインで出したのは、1998年にparis matchとしてデビューしてから。つまり、13年も実質バンド活動はしていなかったようだ。この期間の充電ぶりはおそらく作曲、編曲などだけでなく、人脈もあり、こういう音楽活動へ結実したのだろうと思う。35歳というのは、いろいろな意味で油がのった感じがする。そこから先は自分のレーベルを作ったり、自分のバンド活動以外にも新人をプロデュースしたりと一つ小さな村を自分自身で作り上げた感がある。若い頃デビューして解散したバンドのメインのコンポーザー、その後スタジオミュージシャンや作曲家などを経て自分のレーベルを立ち上げ若い子をデビューさせたり、自分もバンドを作ったりという活動をしている音楽家を見かけることが最近多い。音楽シーンは不景気で厳しいが、一方で才能と努力を積み重ねて来たこういう人たちが自分の好きな音楽をずっと生みだしていっていることに、同世代として感慨を覚える。

・Official Website : coolism
・Blog : 子供とワンコと、時々サカナ


ミズノマリ
公式プロフィール
1973年生まれ。大学卒業後にラジオのパーソナリティをやっていたせいかラジオで話すのは得意。コンサートの幕間のアナウンスもアナウンサーのようだ。1998年、オーディションによりparis matchのボーカルに。26歳のとき。正直歌はそれまでどのくらいやっていたのかわからない。バンド活動をしていたのか、レッスンに通っていたのか。もちろん歌手は目ざしていたのだと思うが。デビュー当時は正直うまいとは思えなかったが、徐々に歌唱力がついてきたように感じる。ただ、最初からとにかく声がよかった。この声が好き、という時点ですでに私は杉山洋介という人と趣味が合うなと思った。2009年にはソロアルバム「mariage」も出している。

Blog : marriculum


古澤大
1969年生まれ。アパレルメーカーに勤めながらクラブイベントをやったり、DJをしていたときに杉山洋介と出会い、paris matchを結成。このとき、30歳。paris matchではPVを撮影して映像面も担当していたが、主に作詞を担当。他のアーティストに詞を提供したり、プロデュースするなどの活動も行っている。2007年10月に杉山洋介がcoolismというレーベルを立ち上げた際、古澤大はオフィシャルメンバーからは外れている。が、引き続きParis Matchの作詞の多くの部分を担当しているので、関係は継続している(→詳細)。2009年には古澤辰勲(読みは同じ)という名前に改名している。

この人の詞が好きなのもこのバンドが好きな一つの大きな理由。意味深な歌詞が多い。文章家としての才能はあるので、小説でも書けば良いのにと思っている。

自分が若い頃、クラブイベントとか仕切っているDJとかいう職種が出始めた頃だった。正直うさんくさいお兄ちゃんたちだなと思っていた。その人達がその後こうやって才能を磨いてデビューしたり、プロデューサーになったり、ライターになったりもしていて、そういう人たちはいいのだけど、きっとその影でものにならなかった人も大勢いるんだろうなと思ったりもする。

尚、デビューから7年間ビクター・エンタテイメントと専属契約を結んでいたが、それが切れたのを機にアミューズソフトエンタテイメントにてcoolismというレーベルを立ち上げ、「Flight 7」と「Passion 8」及びミズノマリのソロ「mariage」を出したが、その後「to the nines」は再びビクターから出している。