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戯曲

鴉よ、おれたちは弾丸をこめる

初出:『テアトロ』1971年11月号
収録:「ぼくらが非情の大河をくだる時」p3~60 新潮社 1974.2.15
「清水邦夫全仕事1958~1980上」p391~420 河出書房新社 1992.6.20

【上演データ】
1971(昭46)年10月6日~20日
現代人劇場=新宿文化提携公演No.3
会場:新宿文化
曲:エルトン・ジョン
企画:葛井欣志郎
演出:蜷川幸雄
美術:大野泰
照明:森一典
音響:高野昌昭
出演:蟹江敬三(青年A)/梶原譲二(青年B)/緑魔子(鴉婆)/真山知子(寅婆)/加藤真智子(女歌手)/本田龍彦(裁判長)/湯浅実(弁護士)/石橋蓮司/鶴田忍/井上博一/山谷初男/豊田紀雄/石井愃一/吉田潔/野島ひろみ/清水祥司/溝口若子/キムカンザ/岡田茂美/佐々倉英雄/大川泉/原利一/古山桂治/佐藤道江/川合ひろみ/阿藤海/進藤郁男/小野太郎/舟木日夫/他
【あらすじ】
 裁判所で二人の青年がチャリティーショーに爆弾を投げたかどで裁判を受けている。そこへ、孫を救おうと鴉婆、虎婆をはじめ、婆の一群が手に三味線、ホーキ、コーモリ等の武器を持って侵入。看守らを爆弾で殺害した後、裁判長・検事・弁護士らを次々に裸にして勝手に裁判を始め、まず検事を死刑にする。
 裁判所の周囲を機動隊に囲まれ、投降するよう呼びかけられるが、検事の死体を外に放り出し、ついでに爆弾も投げ出す。そして中では裁判がは進められていくが…。
【コメント】
 すでに主役は青年から婆に移りました。活動家である青年も甘えの構造から逃げられず、期待にこたえられなかったとして、婆の手で殺されてしまいます。それでも最後は婆が青年に変身して、銃弾を浴びて最後を迎えます。
 40人以上もの出演者がいる集団劇ですが、蜷川のモブの扱いの上手さというか好みというかは、この時代に培ったんだなあと思う次第です。
 


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