「カシス」発売のときに、すでに製作が伝えられ、1年で2枚アルバムを出したという快挙。ツアーも組まれて、非常にアクティブな年だった。東京での公演は何とかチケット取って行った記憶があるブルーノート東京の方はチケットがとれず、渋谷AXの方だった。「ガイドのいない夜」に続く2枚目のセルフカバー、しかもジャズアレンジときたら期待しない方がどうかと。しかし「ガイドのいない夜」のときは元の曲が古かったりして、アレンジが全然ダメだった時代のものがあったから余計に感動したのかもしれない。「Blue Selection」はそのときの感動ほどはなかったな。
「飾りじゃないのよ 涙は」文句なしにカッコイイ。このアルバムで一番出来がいいと思う。「鍵の数」はピアノのゆったりとした曲になっている。これはオリジナルもいいので、どっちが上とは言えない。キーを落としているわりに陽水の歌声、高音がずいぶんかすれてしまっているので、“UNITED COVER”の方がいいのではないかと思う。
「映画に行こう」はまたずいぶんと古い曲を引っ張り出してきたものだ…と思ったら意外とブルージーに気だるくて良いんじゃないかと思う。「カナリア」はスパニッシュ・ギター風アレンジ。「嘘つきダイヤモンド」はオリジナルはシングルのみでアルバムには未収録。「Final Love Song」は“カシス”で出したばかりなのに。ピアノアレンジなんだけど、やっぱり歌としては“カシス”の方がのびのび歌っていていい。
「ワカンナイ」が出色の出来。あまりにマッチしているので、笑ってしまうほど。「灰色の指先」はこれが陽水の曲の中では最もブルージーなアレンジが向いている曲だと思う。「海へ来なさい」はなんというか…タメがない分オリジナルの方が好きなのだが、このピアノオンリーっていうのも捨てがたい。「最後のニュース」はテンポが緩やかなのでこちらの方が優しい印象になっている。
このアルバムが今のところ(2005年2月現在)本当に最後になってしまった。
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