Luchino Visconti

Bibliography

伝記

ルキーノ・ヴィスコンティ ある貴族の生涯
著者モニカ・スターリング著,上村達雄訳
出版者平凡社
出版年1982.11.12
ISBNISBN4-58265901-2
内容 1.死者のためのポスター
2.彼こそは本物の貴族だ
3.生と死の手ざわり
4.屋根裏部屋の記憶
5.信仰・恋・馬・シャネル
6.パリのイタリア人
7.それは一つの体験だった
8.祖国を挑発するラッパ
9.シチリアとの出会い
10.ペテン師のアリア
11.スカラ座への愛
12.汚れなき十字軍はいたか
13.真のカタルシス
14.役者の血筋への敬意
15.幸せなオペラ時代の終焉
16.欧州演劇界でのもて方
17.神聖な”南部”の貧しさ
18.愛された娘は若死にする
19.時代の足音をきく生理
20.姉弟相姦にひかれる倫理
21.反英雄の沈黙にならう
22.終末観の美学と構造
23.少年愛は死への憧憬か
24.私は謎、謎のままでいたい
25.初めて知った肉体の不如意
26.演劇的立場の再発見
27.老いと現代的暴力の影
28.気質はどうしようもない
29.生命に私が支配される
※伝記。実際に著者がヴィスコンティに話を聞いている。作品解説と伝記のバランスがよい。これ一冊というものが欲しければ、本書が一番ふさわしい。


ヴィスコンティ―評伝=ルキノ・ヴィスコンティの生涯と劇的想像力
著者ジャンニ・ロンドリーノ著,大條成昭訳
出版者新書館
出版年1983.8.15
ISBNISBN4-403-04009-8
内容 第一章 幼い日々、青春時代
第二章 映画作家としての形成
第三章 「郵便配達は二度ベルをならす」
第四章 新しい演劇の理念を求めて
第五章 「揺れる大地」
第六章 映画と演劇の間
第七章 「夏の嵐」
第八章 オペラ
第九章 「若者のすべて」と「山猫」
第十章 マルセル・プルーストの失われた夢のもとに
※伝記。資料をあたったり近い人物にあたったりしてまとめたものだろう。後半の作品に関する解説が少ない。


ヴィスコンティ・フィルムアルバム
著者カテリーネ・ダミーゴ・デ・カルヴァロ編
出版社新書館
出版年1981.3.15
内容 序:ミケランジェロ・アントニオーニ、ルキノ・ヴィスコンティについての対話(ミケランジェロ・アントニオーニ、インタビュー)
「若者のすべて」のロッコが戸を叩きつづける(寺山修司)
ルキノ・ヴィスコンティ演出作品全リスト
ヴィスコンティの写真のすべての保管を委ねられていたカテリーナ(スーゾ・チェッキ・ダミーゴの娘)監修による200枚以上の貴重な写真と多数の資料でつづられたヴィスコンティの全生涯。


ヴィスコンティの遺香―華麗なる全生涯を完全追跡
著者篠山紀信
出版者小学館
出版年1982.5.31
ISBNISBN4-09-680121-6
目次 シチリア島1982年2月 山猫の痕跡
 Sicilia, Le Tracce Del Gattopardo
ミラノの華麗なる一族 ルキーノの青春
 Milano, La Givinezza Di Luchino
コモ湖畔チェルノビオ1982年3月
 ルードウィヒの秘密 Cernobbio, Le Due Ville
ローマ1945〜1976 完全主義者の仕事
 Roma, Il Lavoro Di Visconti
イスキアの夏の館 ヴィスコンティの素顔
 Ischia, Un Profilo Di Visconti
内容 篠山紀信がヴィスコンティゆかりの地を訪れて撮影した写真集。場所は「山猫」のシチリア(舞踏会シーンを撮影したガンジ邸やサリーナ邸に使ったボスコグランデ邸)、夏を過ごしたイスキア島の別荘やローマ及びミラノで撮影された。「ベリッシマ」以降ヴィスコンティ作品の多くの音楽を担当した、フランコ・マンニーノとウベルタの間に生まれた娘ニコレッタがコーディネート。そのフランコ・マンニーノ本人、スーゾ・チェッキ・ダミーコ、衣装のピエロ・トージ、ヴィスコンティの妹イーダとウベルタのインタビューも含まれている。
死後6年経過していたが、まだ痕跡は残っていて、イスキア島の別荘は1ヶ月かけて生前過ごしたままに復元したそうだ。ほとんどの関係者も元気だったため、インタビューも充実している。


概論・評論

ヴィスコンティ集成 退廃の美しさに彩られた孤独の肖像
出版者フィルムアート社
出版年1981.5.15
ISBNISBN4-8459-8136-X
内容 ヴィスコンティ年譜
監督以前の作品
企画、脚本のみで終わった作品
ドキュメンタリー作品(吉村信次郎)
ヴィスコンティ全映画
イメージ・ヴィスコンティ オペラ/舞踏会/部屋/軍服/化粧/美しい男たち/娼婦/母なるもの/鏡/音楽(海野弘・渡辺祥子・出口丈人・後藤光明)
わが演劇の経歴 ヴィスコンティ自身によるヴィスコンティ
インタビュー『ピクニック』から『白夜』まで
豪奢なる年代記(海野弘)
ヴィスコンティが描いた女たち(渡辺祥子)
ヴィスコンティ関係文献
スタッフ別人名索引
※解説等は少ないが、入門書としては最適だろう。


ヴィスコンティ 壮麗なる虚無のイマージュ
著者若菜薫
出版者鳥影社
出版年2000.10.5
ISBNISBN4-88629-520-7
内容 序章 巨匠ヴィスコンティ/ヴィスコンティの美学
『郵便配達は二度ベルを鳴らす』論
『揺れる大地』論
『夏の嵐』論
『若者のすべて』論
『山猫』論
『地獄に堕ちた勇者ども』論
『ベニスに死す』論
『ルートヴィヒ』論
『家族の肖像』論
『イノセント』論
※学術論文をまとめたような印象のある評論。


ユリイカ 詩と評論―特集・ヴィスコンティ
出版者青土社
出版年1984.5.1(昭和59年5月号)
内容 ”家族の肖像”のアポリア(磯田光一)
挙手(高橋睦郎)
ヴィスコンティの男色(淀川長治)
ヴィスコンティあるいは聖なる敗者(蜷川幸雄)
聖父哀傷図(塚本邦雄)
ヴィスコンティからロッセリーニへ(梅本洋一)
マン・三島・ヴィスコンティ(野口武彦)
「ベニスに死す」とイタリアの精神風土(千種堅)
芸術のレアリテ・レアリテの芸術(イシャグプール)
映像を凌いだ音楽美(鍵谷幸信)
「神人同形同性論」的映画(正津勉)
縛められた身体と離脱(波多野哲朗)
ヴィスコンティ・フィルモグラフィー
ヴィスコンティ美学を支えるもの―《デカダンス》をめぐって(渡辺淳)
事件の磁場(出口丈人)
ヴィスコンティのリアリズム(柳澤一博)
「夏の嵐」、分極化された映画(小松弘)
ボッカチオ'70<労働> シナリオ


ルキーノ・ヴィスコンティ研究 1
出版者ルキーノ・ヴィスコンティ研究会
出版年1977.7.20
内容 ルキーノ・ヴィスコンティ略伝
ヴィスコンティ=フィルモグラフィ
ヴィスコンティ=テアトログラフィ
特集 遺作「罪なき者」をめぐって
 ヴィスコンティ対ダヌンツィオ
  I ダヌンツィオの原作に批判的に取り組むヴィスコンティ
  II つねに「魔の山」を夢見る(マンリオ・カンコーニ著,藤野真弓訳)
 「罪なき者」=あら筋
 ダヌンツィオについてのノート(鈴木弘哲)
 「骨董蒐集家の美学」(ミレーユ・アミエル著,高橋俊浩訳)
 「神よりもずっと人間を信じる」―ヴィスコンティ最後のインタヴュー(奥村昭夫訳)
 「罪なき者」の二人の出演者
映画作家としてのルキノ・ヴィスコンティ(渡部実)
<ゲルマニア>三部作(金子良之)
内なるアリストクラシー(寺本郁夫)
南部イタリアの作家論<ジョヴァンニ・ヴェルガ>(セルゲイ・ブリージー著,藤野真弓訳)
※2号で終刊。


ルキーノ・ヴィスコンティ研究 2
出版者ルキーノ・ヴィスコンティ研究会
出版年1979.3.17
内容図版「家族の肖像」「イノセント」「ベニスに死す」
特集「ベニスに死す」
映画作家としてのルキーノ・ヴィスコンティ 2(渡部実)
ポートレート ヴィスコンティ作品に出演した俳優の肖像
 ヘルムート・バーガー/イングリット・チューリン/ダーク・ボガード/シャーロット・ランプリング/マルチェロ・マストロヤンニ


ヴィスコンティとトーマス・マン―“ドイツ三部作”解析
ヴィスコンティとトーマス・マン
著者山崎俊郎
出版者日本図書刊行会
出版年1998.9.11
ISBNISBN4-8231-0158-8
内容第一章 時代批判の精神
第二章 『マリオと魔術師』
第三章 「夏の嵐」について
第四章 ”三部作”の歴史背景
第五章 「地獄に堕ちた勇者ども」
第六章 「ベニスに死す」 映画と原作/グスタフ・マーラー/ベニス小史/『ファウストゥス博士』
第七章 「ルードウィヒ 神々の黄昏」
※ヴィスコンティの作品におけるトーマス・マンの影響をワーグナーやニーチェなども含めて追った意欲作。残念ながらほぼ自費出版に近いようで、編集者がおらず誤字が多い。また、部数が少なく入手しづらい。