貴婦人―メッセージ その2―
(シリーズ・ここではないどこか 第9話)
初出誌:「flowers」2007年3月号(2007年4月1日発売)p221〜236
山へ行く(フラワーズコミックス)
小学館 2007.7.20 530円 ISBN978-4-09-167027-4
- 【登場人物】
- 【内容】
- 教会への信仰厚い貴婦人がいた。彼女は貧しい人々のために食事を用意したり、古着を届けたりといった慈善活動をしている。彼女の前に一人の男が現れる。すべての人を愛し、すべての人に優しくしたいと語る彼女に、その気高い心を愛することを許して欲しいと乞う男は、木陰から見るだけだったが‥。
- 【コメント】
- 博愛主義者の偽善というテーマは萩尾先生の作品の中に形を変え、繰り返し現れます。ただ、ほとんどのケースは強烈な無神経とともに登場するので、今回はかなり違います。というか、今回の方が怖い。彼女の博愛の範囲には悪魔に魂を売った者は入らないわけですが、それは偽善というわけではなく、むしろ純粋な「恐れ」なので、余計に恐ろしい気がします。
- この作品は、「ここではないどこか」というシリーズ名の短篇の中の「メッセージ」という短い作品の続きという位置づけとなっています。