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くろいひつじ

(シリーズ・ここではないどこか 第8話)

初出誌:「flowers」2007年1月号(2007年2月1日発売)p161〜176

山へ行く(フラワーズコミックス)

小学館 2007.7.20 530円 ISBN978-4-09-167027-4

【登場人物】
一太郎の嫁。
黒田伊々介5年前に亡くなった黒田家の主。アコーディオンが得意。
黒田絹1年前に亡くなった伊々介の妻。ピアノが得意。
黒田伊太郎伊々介と絹の長男。音痴。
黒田?伊太郎の妻。絹の介護をした。
黒田一太郎伊太郎の長男。
黒田桜
黒田伊奈子一太郎の娘。双子。
黒田伊佐子一太郎の娘。双子。
黒田育一太郎の息子。
黒田朝次伊々介と絹の次男。
黒田?朝次の妻
黒田明朝次の長男
黒田?明の妻
黒田ユキ明の長男。音痴
黒田アイコ明の長女。ピアノを習っている
黒田まゆり朝次の長女。A響のチェリスト
?律子伊々介と絹の長女。
?了子律子の娘。音大に通っていた。
【内容】
律子が母親の黒田絹の一周忌の法要に行くと、絹が使っていたピアノが燃やされていた。兄の伊太郎は音が狂っていて、古かったからと言うが、ピアノが家族の思い出の品であることから、兄の扱い方に戸惑いを覚える。それでも法要はつつがなく進み…。
【コメント】
扉の表紙に描かれているのは13人です。登場人物の中で、伊々介、伊太郎とその妻、朝次の妻、朝次の孫のユキが入っていません。名前とその人物のポジション(関係)を明確にした上で、16ページの短篇の中にどれだけの人数を入れ込めるか挑戦をしたような作品です。16頁の中に入っている人数としては18人というのは、すごい。さすがです。ちゃんと図にしてもよかったかなと思いますが、伊太郎、朝次、絹の兄弟の下にそれぞれ娘や息子、孫がいるという状態です。
法要とかになると、そういう人物関係図というか、家族の絵というのは比較的一般的だと思います。しかし、それだけ勢揃いして、集団の中で異端であることの苦しみは、異端でない人にはまったく理解できないでしょう。亡くなったのはみんなには美しい思い出の残るお母さん、おばあちゃんで、とても良い法要ではありますが、喪主にとっては長年の苦しみの種だったという、何とも残酷なお話でした。