ゆれる世界
(シリーズ・ここではないどこか 第4話)
初出誌:「flowers」2006年7月号(2006年7月1日発売)p177〜192
山へ行く(フラワーズコミックス)
小学館 2007.7.20 530円 ISBN978-4-09-167027-4
- 【登場人物】
| 神林圭次 | 生まれつき羽根のある男 |
| 神林イズミ | 圭次の妻 |
| 神林美月 | 圭次の長女。羽根がある |
| 神林? | 圭次の長男。羽根はない |
| 長老 | バタフライ一族の長老 |
- 【内容】
- 和歌山県熊野山中の字宮古生まれの圭次は生まれたときに背中に羽根が生えていた。一族の命令で絶対に羽根を動かしてはならないと言われ、両親は圭次に厳しくしつける。決して羽根を動かさずに成長した圭次は結婚して子供をもうけるが、娘もやはり羽根が生えていた。自分が受けたのと同じ言いつけを娘にもしつけるのだが…。
- 【コメント】
- 「バタフライ・エフェクト」って映画にもなりましたね。有名なバタフライ効果を蝶の羽根ではありませんが、トンボのような羽根で具体的に絵とお話にしてしまった先生の発想ってば面白いです。「カオス理論のバタフライ効果」とは、一匹の蝶が羽ばたいた結果、地球の裏側で竜巻が起きという話。カオス的な世界においては、どんな小さい初期条件の変化も大きく増幅されて、予測不能な結果に結びつく。ただ、もともと予測不能なのだから、それを防ごうとしてもねぇ…世界はもともと予測不能で常に揺れ動いているのよ、というお話。ふっと気になった理論を研究して、さらっと作品に仕上げてしまった感じです。天才は「さらっと」もすごいです。