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エディス

(ポーの一族シリーズ)

初出誌「別冊少女コミック」1976年4,6月号(81p)1976.4

ポーの一族 第5巻(フラワー・コミックス5)

小学館 1976.9 320円 ISBN4-09-130005-7

萩尾望都作品集 第9巻 ポーの一族 4

小学館 1978.1 480円 ISBN4-09-178009-1

ポーの一族 第3巻

小学館叢書 1988.7 1200円 ISBN4-09-197063-X

ポーの一族 第3巻

小学館文庫 1998.8.10 543円 ISBN4-09-191253-2

萩尾望都パーフェクトセレクション 7 ポーの一族 II

小学館 2007.12.26 1680円 ISBN978-4-09-131220-4

参考:ポーの一族年表
【登場人物】
エドガー
アラン
エディス・エヴァンズ オズワルド・オー・エヴァンズの子孫。ランプトン館で亡くなったシャーロッテ・エヴァンズの妹。
ヘンリー・エヴァンズエヴァンズ家の長男。表向きは古物商だが盗品売買で妹を育てている。
ロジャー・エヴァンズエヴァンズ家の次男。兄と一緒に商売をしている。
ジョン・オービン伝承文化の研究者。エドガーをずっと追い続けている。
プランタンフランスの女刑事。ヤクの密売を追って、ヘンリーたちと取引をする。「この娘売ります!」に同一人物らしきキャラクターが登場している
【内容】
ロンドン。エドガーとアランはエドガーによく似た女の子と出会う。彼女は10年前ランプトン館の火事で死んだシャーロッテの妹・エディスだった。アランは火事のときに持ち出したランプトンの絵を、作者のアーサー・クエントン卿に預けていた。表向きは死んだことになっているクエントン卿だが、実際はエドガーたちの仲間になっていて、ストラトフォードに住んでいる。アランはクエントン卿から絵を受け取り、エディスに届ける。その絵のせいでシャーロッテは死んだのだ。アランはシャーロッテを救えなかったことに負い目を感じていた。
エディスには兄が二人いた。ロジャーとヘンリーは表向きは古物商だが、裏では盗品の売買をして、妹を育てていた。彼らのボスを追っているフランスの刑事がおとり捜査でやってくる。このとき、ボビィといういつも盗品を持ち込む取引相手が殺され、殺した犯人2人がロジャー・ヘンリーとプランタンに罪をなすりつけようとするが、隠れていたエドガーに顔を見られ、エドガーを銃で撃つ。
銃声に驚いたロジャーたちは急ぎ帰宅する。クルマの中に隠れていたエドガーは駐車場に入ってきたエディスに怪我の手当をしてもらう。薬を買いに出たエディスは偶然オービンに会い、「エドガー」という言葉を漏らしてしまう。オービンはエディスを追い家の中に入ると、38年ぶりにエドガーに会った。エドガーはオービンをおいて出て行くが、オービンは自分が年をとったこと、エドガーの時が止まっていることをあらためて思う。
ボビィを殺した犯人が顔を見られたと思った子どもを捜している。エディスをエドガーと間違えた犯人の手でさらわれそうになるが、逃げてアランの元へ向かい、彼らの家に逃げ込む。エドガーが事態を察し、エディスと入れ替わることを提案。エディスは学校の寮に入り、その間エドガーはエディスの服を着て、犯人をおびき寄せる。テムズ川に自動車ごと沈んでいく犯人たち。
一段落着いたと思いきや、その殺人事件と盗品売買の容疑でロジャーとヘンリーは警察に逮捕される。ショックを受けたエディスはアランに泣きつく。エドガーはエディスに兄さんたちが殺人は犯していないものの、盗品売買をやってエディスを育てていたことを告げる。
アランはエディスが人間のままでは助けることが出来ないと思い、彼女を仲間に加えようと決心する。エディスを気絶させ、大きな時計の中に隠し、エドガーを呼びに戻るアラン。その間、お湯をかけっぱなしにしていたため、ガスで充満した部屋に引火して、爆発を起こす。エドガーとアランはエディスを助けに行くが、アランは崩れ落ちる家の中、大時計にズボンの裾を引っかけ、そのまま落ちていく。
消化された家に入ると、水浸しのバスルームの浴槽の中でエディスは眠っていた。ヘンリーとロジャーは釈放され、エディスと田舎に引っ越そうという。
オービンはエドガーとアランが住んでいたという公園の裏の家に行き、そこでランプトンの絵を発見するが、誰もいない。エドガーは確かにいたとオービンは確信し、物語を語り始める。
【コメント】
「ポーの一族」のエンディングはエディスという愛すべきキャラクターを登場させ、現代で区切りをつけました。「愛すれば愛するほど幸せにしてやれないもどかしさに後悔する」というエドガーが今でもメリーベルを思っていたことをアランは知ります。アランは自分がやはりメリーベルに身代わりでしかないことに気づき、エディスを愛しているけれど、それはいったい何なのだろうと考え始めたところで、アランが消滅します。シャーロッテが死んだときと、まるで同じ状況です。
アランを失ったエドガーは果たしてどこへ行ったのでしょうか?オービンの言うように「エドガーは確かにいた」としか書かれていません。
でも、オービンの物語はここから始まります。そしてそれは後生に伝わっていくことでしょう。
2010.6.3