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秋の旅

初出誌「別冊少女コミック」1971年10月号(24p)1971.8

トーマの心臓 第3巻(フラワー・コミックス 43)

小学館 1975.6 320円 ISBN4-09-130043-X

11月のギムナジウム―ロマン短編集

小学館文庫 711 1976.4 330円

萩尾望都作品集 第4巻 セーラ・ヒルの聖夜

小学館 1977.5 480円 ISBN4-09-178004-0

11月のギムナジウム

小学館文庫(新版) 1995.12 580円 ISBN4-09-191015-7

【内容】
ある秋の日、ヨハンは作家のモリッツ・クラインを訪ねる。内気なヨハンは憧れの作家を前に何も言えず、クラインに娘のルイーズのボーイフレンドと間違えられてしまう。
ルイーズはヨハンとおしゃべりするうちに、彼の訪問の本当の訳がわかってしまう。それは...
【コメント】
初期短篇の中では最も素晴らしい作品の一つです。
特にオープニングとエンディングが美しい。「その家は小さな池のほとりに建っていた。ぼくは はっきりおぼえている」というヨハンの語りから物語は始まります。
そして「その家は小さな澄んだ池のほとりにあった。ぼくは はっきりおぼえている」でラストシーンが始まるのです。これは完全に音になっていて、私にはヨハンの声が聞こえてきます。やはりこういう時はドイツ語が合います。
「ヨハン!」と叫ぶクラインの声と汽車の音がオーバーラップしています。クラインのアップとヨハンのカット、そしてヨハンの回想のカットが次々とフラッシュバックしていきます。
このラスト3ページ、光の使い方が実に巧みです。こういうのを映画的な美しさと言うのでしょう。