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2011

ケーキを買いに/河内遙

ケーキを買いに太田出版 2009.5.30 ISBN978-4-778-32086-7

2009年に刊行された河内遙の初単行本。2001年にアックスでデビューしてから、実に9年かかった。クリエイティブのレベルが高いので、エリートかと思ったが、実は苦労人のようだ。

初出誌が初出誌なので、かなりエロ色が濃い。そこのところ事前に覚悟しておいた方が良いかも。BLあり、SMあり、ちょっと倒錯ぎみな話あり。お話は「ムッシュ・イノダ」という町のケーキ屋さんを中心に、買いに来るお客さんやパティシエとその妹が繰り広げるオムニバスストーリー。

第一話のエクレアは何に似せているのかがポイント。エクレアを買いに来る客の男性は老紳士とあり、見た目50代以上、むしろ60代に見えるのだけど、それなら四半世紀以上前はおかしいでしょう。高校生の頃だと40歳、以上でもせいぜい50歳になるため、ここは正確に40年前とか言った方が良いのでは?と思いました。

第二話のスポンジはパティシエの猪田くんと繭子さんのお話。猪田くんは三白眼の男の子の原型に近いかな。

第三話は中学生のエレナさんと委員長の話。ここでロシアンティしか出ない、スウェーデン人とのハーフのエレナさんが登場します。この「ロシアンティ」がポイント。

第四話は「関根くんの恋」の関根くんの登場。デブ専の変態ですが、大関さんに気持ちを打ち明けることが出来ません。というよりはデブ専の自覚が足りない、イケメンですがぜんぜんイケてない彼です。

第五話は高校生の猪田妹と先輩のお話。この妹は最初に登場したショートカットのムッシュ・イノダの店員さんのはずで、そう思って読んでいるのですが、どうも髪型が違う。それで妹が二人いるのかななどとか考えていたのですが、エピローグでショートカットの彼女が「センパイ(ハート)」と言うのでやっぱり同一人物らしい。第5話と第1話およびEpilogueの間に時間の経過があるのかな?とか思います。


■初出誌:2008年~2009年『マンガ・エロティクス・エフ』(太田出版)
ケーキを買いに 第1話 エクレア vol.51
ケーキを買いに 第2話 スポンジ vol.52
ケーキを買いに 第3話 スイートポテト vol.53
ケーキを買いに 第4話 シュークリーム vol.54
ケーキを買いに 第5話 チェリーパイ vol.55
Epilogue ケーキを買いに
キワキワケメコさん(2007年。初出誌『マンガ・エロティクス・エフ』vol.47)