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2003年10月15日

ジョン・レノン・レジェンド

ジョン・レノン・レジェンド■書誌事項:河出書房 2003.10.9 ISBN4-30-926644-4
■感想
ジョン・レノンの伝記、インタビュー、評論類は1980年以後山ほど出ていて、日本で出版されているもので、おそらく30〜40冊くらいはあるのではないか?ビートルズものを含めると相当量に上る。80年代の間は結構追いかけていたのだが、そのうち同じネタの繰り返しになってしまい、目新しい物が次第に減って行った。ビートルズ本の方はずっといろいろと出てはいたものの、「アンソロジー」で一息ついた感もあった。
それなのに、今回これを買ってしまったのは、いろんなサイトや本屋でさかんに「予約予約」と言ってるのと、妙に値段が高かったので気になったのだ。買ってみてわかった。とりあえず、中身を見て。チケット、直筆歌詞カード、グリーティングカードほか「紙」の資料がほぼ見開きにつき最低1ヶはついてくる。ページ数にしたら100ページ以下。よほどのマニアなら「安い」と思うが、そうでもない人はがっかりするんじゃないかと思う。一応文章も入っているのだが、伝記的に目新しいものはまったくなく、既出の話のみ。だから、この紙類をありがたがる人じゃないと意味がない。
元々展覧会の企画本だったようだが、本として非常に斬新な試みであることは間違いなく、異常に手間暇かかりそう。編集者はさぞ作っていて楽しかっただろうし、印刷・製本屋は「なんじゃこりゃ」と言いつつ楽しかっただろう。だから、読者も楽しめる人じゃないと、意味不明な本になる。「なんでも鑑定団」で時々やる「紙くず選手権」になってしまう可能性もあっただけに、そうならなかったのは「直筆」ものが多かったからかなぁと思った。