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2002年10月14日

バグダッド・カフェ

バグダッド・カフェ■1987 108分 西独
■スタッフ
監督・製作・脚本:パーシー・アドロン Percy Adlon
製作・脚本:エレオノール・アドロン
撮影:ベルント・ハインル Bernd Heinl
出演:マリアンネ・ゼーゲブレヒト Marianne Sagebrecht/ジャック・パランス Jack Palance/CCH・パウンダー CCH Pounder/クリスティーネ・カウフマン Christine Kaufman
■感想
「へんてこりん」な映画だと思う。初めてみたのはテレビだった。何気なくついていたテレビを見て、なんとなく見はまって、なんだかわくわくしながら、かつ困惑しながら見た記憶がある。1998年にDVD化され、すぐに廃盤になったらしい。中古DVD市場では若干プレミアがついている。何とか手に入れて見たが、これで3度目くらいかな。
何が「へんてこりん」かというと、まず冒頭が変。ひょっとして安っぽいのか?と思わせるほど「黄色」の画面。時折、昔ながらの実験映画のようなカットが入るし。いかにも、という感じのドイツ人夫婦が会話が聞こえないまま諍いを起こす。車は去り残された女がトランクを引きずって歩く。そして「Calling You」。
ところが実際は「ほのぼの」映画だったりする。だから非常に変だ。徐々に独米異文化交流?といった趣きのある、アットホーム映画に変貌する。マリアンネ・ゼーゲブレヒトって、ああ、ドイツ人のおばさんってこんな感じという女優。とにかく胴体だけ東洋人から見ると異常なまでに「でかい」のだ。暑苦しい砂漠で、この図体ではまったくもってうざったいのだが、ブーメランのシーンあたりから、次第に軽やかに、かわいらしく見えて来る。なんだか妙に引き込まれる映画だった。多分マイベスト5本には入るなとあらためて確認した。
女性監督と聞いて納得。パーシー・アドロンには他にも日本で公開された映画があるらしいが、DVDにはなっていない。何とかビデオで探してみたい。