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2002年1月15日

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ■Buena Vista Social Club, 1999 独/米/仏/キューバ
■スタッフ
監督:ヴィム・ヴェンダース Wim Wenders
製作: ライ・クーダー Ry Cooder, ジェリー・ボーイズ
撮影:ロビー・ミュラー Robby Müller
出演:イブライム・フェレール Ibrahim Ferrer/ルベーン・ゴンザレス Rubén González/オマーラ・ポルトゥオンド Omara Portuondo/エリアデス・オチョア Eliades Ochoa/ライ・クーダー Ry Cooder/ コンパイ・セグンド Compay Segundo/オルランド"カチャイート"ロペス Orlando 'Cahaito' López/アマディート・バルデス Amadito Valdés/マヌエル"エル・グアヒーロ"ミラバール Manuel 'El Guajiro' Mirabal/バルバリート・トーレス Barbarito Torres/ピオ・レイバPio Leyva/マヌエル"プンティジータ"リセア Manuel 'Puntillita' Licea/フアン・デ・マルコス・ゴンサレス Juan de Marcos González
■感想
キューバ音楽に魅せられたヴェンダースとライ・クーダーが作った音楽ドキュメンタリー。1997年、ライ・クーダーがキューバの老音楽家たちと録音したアルバム「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」は、世界中で100万枚以上のセールを記録し、1997年のグラミー賞を受賞した。2年後、ヴェンダースを伴いライ・クーダーはキューバに戻る。ハバナの情緒豊かな街並みとスタジオ録音風景、アムステルダムでのコンサート、ニューヨーク・カーネギーホールでのステージを織り交ぜ、老ミュージシャンたちのインタビューが収録されている。
ヴェンダースは「夢の涯てまでも」でどうにもこうにも終わったな、という印象が強く、その後の作品は観ていなかったが、ドキュメンタリーなので少し安心し、話題作だったので、とりあえず見ておこうかと思った。
とにかくおじいちゃんたちの元気なこと。この映画は音楽がメインなので、あえて映像に触れるとすれば、全編ソニーのデジカムで撮られていることが特徴かと思う。非常にクリアな映像で、「都市と都市とモードのビデオノート」を撮った人からしたら、当然の選択なのかもしれないが、もったいない。ロビー・ミュラーを使った意味があまりないかも...と思いつつ、織り込まれるハバナの風景に見入る。フィルムで見たかったなぁ。
あまりワールド・ミュージックを聞き慣れていなくても、この映画で充分キューバ音楽が堪能できる。CDだけで聞くより、多分ずっといいだろうと思う。
それにしても、ハバナの海の荒さに驚いた。あれではうかうかすると車ごと波にもっていかれる。レイナルド・アレナスを読んで来て、ハバナの海ってどんな海なんだろうと思っていた。あの悲惨なキューバもまた事実で、この明るいキューバもまた事実なのだろう。